2008年の年の瀬、私はこの本に出会いました。
著者 パット・ムーアさんは、工業デザイナーで、高齢者をもっと理解するために、85才のおばあちゃんに扮装して街にでます。そしてたくさんのことを経験し、学びました。
仕事柄、「現場にしか答えはない」ことが身にしみてわかってはいるけれど、自分をおばあちゃんにして現場に入り込んでしまうなんて!そのアイディアと行動力に脱帽もし、そしてその経験から学ばれたひとつひとつのことが私の心に響いています。
この本は私に大きな衝撃とともに、いくつかの気づきとそれを行動に移すアイディアを与えてくれました。
パット・ムーアさんは書いています。
「長い目で見るとき、老人を尊重し、その良さを認めることができる若者世代を育てることが、老人問題の解決になる」
「子供が老人を怖がったり、受け入れようとしないとすれば、それは、彼らがすでに自分たちの文化のなかにある老人にたいする否定的な要素にふれてしまったからである」
私は、私の子供たちに、自分と同じ間違いをしてほしくないと思っています。おじいちゃん・おばあちゃんの心に沿うことができ、おじいちゃん・おばあちゃんからたくさんのことを学んで欲しいと思っています。そして、それは私の子供だけでなく、日本中の多くの子供たちにも。
おばあちゃん、おじいちゃんに対する良いイメージをもつことがその第一歩だと、パット・ムーアさんに学びました。
そして、私は本が大好きで、子供たちも本が大好きで、我が家にはたくさんの本があって、2週間に1回は図書館に通っています。そんな私にできることを見つけました。
これから、おばあちゃん、おじいちゃんが素敵に描かれている絵本や児童書を紹介していきたいと思います。もし、このページに出会った皆さんがそれらを手にとっていただけたら嬉しいです。
これからの日本の超高齢社会が明るいものになることを願って。