この頃本は図書館で借りることにしているのですが、久しぶりにお金を出して買いました。おススメです。
みんなが、社会が応援してくれたら、子供を産む人は増える。もう一人産もうと思う。じゃぁ応援するってどういうこと?どんな社会なら子供は増えるの?そうするために政府は何をしてくれるの?自分に何ができるの? そんなことを紹介してくれる本です。中でも初めて知ったのが、「女性の労働力率が高い国の方が合計特殊出生率が高い」ということ。
かくいう私も子供を産みつつ、仕事を続けて来たのですが。
私は何というか、ほんとに、できる範囲で仕事を続けてきました。両立してるっていうとカッコいいけど、そんなつもりはなくって、ただ「仕事を辞めなかった」というだけのような気がします。
ハナコがおなかにいるとわかったとき、その瞬間は仕事を辞めるなんて思いつきもしませんでした。異動したばかりだったし、上司になんて報告しようか。とは思ったけれど。ただただ、自分が母親になるということに狼狽していたかな(笑) 産休&育休をとって復帰しようと具体的に考えた頃は、「もしかしたら復帰は無理かもしれない」と思いながら、でもそのとき辞める理由がひとつも見つからなかったのです。保育園の心配をする前に、ダンナ様が託児所付きのマンションを買おうと決めていたし。
タロウがおなかにいるとわかったときは、「さすがにもう無理かな」って思いました。もう上司や同僚に迷惑をかけられない。いつまでたっても一人前に働けない私がいたら迷惑に違いない。と思いました。でも、やっぱり辞めなかった。どうしてだろう。上司が「一人前に働いていないなんて、そんなこと思っている人いないと思うよ」って言ってくれたかもしれません。「二人目ができました」って涙目で報告したときに心配してくれた先輩がいたからかもしれません。
でもやっぱり、「迷惑かも」っていう漠然とした不安の他には、何も辞める理由が見つからなかったのです。
会社ではこの頃、妊婦さんが「お世話になりました」と退職の挨拶に来ることが増えました。10年前は「結婚が決まったので」といって来たから、それでもだいぶ変わったいうことでしょうか。
でも私は「子供ができたら仕事を続けられない」という選択が多いことに、寂しさを感じるのです。
思い返せば、仕事を続けて来たときに私はあんまり無理をしないように、して来たと思います。定時に帰れば楽々と過ごせる夕食後も、1時間残業すれば大慌て、1時間半なら髪を振り乱して過ごすことになるし、2時間になったら自分以外のお迎え手配が必要です。自分以外のお迎えは、ファミリーサポートやシッターを使えばできるけど、私はそういう選択をしてきませんでした。ダンナが出来る範囲でお願いする程度です。
「無理をすれば続けられる」ことを続けることは大変なことです。誰にでもできることではありません。
それに何となく「私が無理をしたら後に続く後輩たちも無理をしなければならなくなる」と思っていました。そういえば、同僚が「kaakoさんは両立してすごいとは思うけど”がんばっています〜〜”っていう感じがしなくっていいよね」と言ってくれたことがあります。
そうなんです。「頑張って頑張って頑張り続ける」人や「私がいないと会社がまわらないんです」っていう人だけが、子供ができても仕事を続けるっていうのではおかしいと思うのです。別に無理しなくっても、普通に、これまで毎日仕事を続けて来たように、子供を産んでも仕事を続けてほしいなと思うのです。「なんとなく子供ができたら仕事はやめるもの」ではなくって「なんとなく、仕事って続けるもの」と思って、続けられるぐらいにならないと、ワーキングマザーは増えていかないのではないでしょうか。
「なんとなく、仕事って続けるもの」と思って続けて来た私がいるのですから。そんなに難しいことじゃないのです。そんなに大変なことでも。もちろん、いろいろ悩みはありますけれど。
あんまり難しく考えないで、とりあえず、続けてみませんか。
そして、世の中のダンナ様たちも、上司や同僚の方たちも、あんまり難しく考えないで、暖かく応援していただけませんか。私は、そういう上司や同僚や離れた母や義母、そして、いつも不安に陥る私を「たいしたことじゃないよ」って応援してくれるダンナ様がいなければ、途中で辞めてしまったと思います。休んだ恩返しも出来ないままに。
「続けることがあたりまえ」な空気を、みんなで作って行けたら、きっと子供は増えていきます。そして幸せなお母さんも。
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